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五所川原の件で鰺ヶ沢を考えてしまった話 - 2007年09月04日

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行政改革推進委員会シリーズ。
例によって、文字ばっかです。

本日付けの地元紙では、近隣である五所川原市が、事業8割の休廃止を検討しているという報道が流れました。今回は、この件を軸にして、あれやこれやと考えて見たいと思います。



前提としての情報を確認・共有する意味で、平成19年9月4日付けの東奥日報の記事にリンクを張ると同時に、元記事消滅によるリンク切れを回避する意味で、記事を引用しておきます。

オリジナル記事

2007年9月4日(火) 東奥日報 ニュース

■ 事業8割 休廃止検討/五所川原市

 二〇一一年度までの財政健全化計画に取り組んでいる五所川原市は三日、市議会対象の報告会で、一般会計の事務事業全八百三十二件の約八割にあたる六百六十二件を対象に、事業の休廃止を検討する方針を明らかにした。〇七年度当初予算の財源額でみると約二十億円となり、国・県支出金などを除いた一般財源約百八十八億円の約11%を占める。市は、十月に住民意識調査を実施した上で、十一月をめどに、〇七年度限りで休廃止する事業を決めるという。

 経費削減に向けて、市行政改革推進本部(本部長・山田晴雄副市長)は五月以降、一般会計の全事務事業について、必要性(住民の生命・身体・財産への直接的影響、他の方法で同様の効果が得られるか)、法令の義務付けの有無-を基準に四分類した。

 その結果、必要性が高く法令の義務もある「分類I」は五十四件、義務はないが必要性が高い「分類II」は三十八件、必要性は低いが義務がある「分類 III」は七十八件、必要性が低く法令の義務もない「分類IV」は六百六十二件だった。市は、「分類IV」を休廃止の検討対象とした。

 しかし、「分類IV」には、独自の政策や市の事務執行に必要な経費も多く含まれているため「現実的には休廃止が困難なものが相当数ある」(市)という。報告会で市が示した〇八年度当初予算編成に向けた削減目標額は九千万円程度だった。個別の事業名は公表しなかった。

最終結論ではないとはいえ、かなり割り切った考え方を示したなぁ、というのが、この記事を読んでの素直な第一印象です。また、状況がまったく同じということではありませんが、鰺ヶ沢町においても極めて似通った手法の採用が進行中ですので、興味深いところもあります。

さて、以降では、思いつくままにつらつらと書きますが、誤解や認識不足はあろうかとおもいますので、その際はコメントなどで突っ込みいれていただければ幸いです。

分類の手法について
おそらくこれは、「事業仕分け」というやり方じゃないのかなぁと思うのですが。これは、自治体や公共団体の事業を評価するやり方で、業務の見直しやそぎ落としに効果的な気がします。気がします、なのは、実体験となるのがまだちょっと先の話なので、現段階では予測です。鰺ヶ沢でもやる予定です。

ただし、目下の個人的な意見としては、この作業から導き出されたものは機械的な分類でしかなく…オレ的には、これを「引き算的発想」と言うのですが…。家計で例えるならば、あれもこれも切り詰めよう、生きる為の最低限の出費以外は押さえようという発想に近いんじゃないかと。でも、ふつうの感覚では、こういう家計の危機の場合は「バイトしよう」とか「転職しよう」っていう「足し算的発想」のほうがアリですよね。

引き算的な発想しかない状態は、いわばひとつの極論なわけで、それをババーンと出してきた五所川原のやり方が、素直に驚きなわけです。まずは最低ラインからスタートして、これに色々つけたし(骨抜き?)されていくことを織り込み済みなのかなぁ…っていうのは、うがちすぎな見方かもしれないですけど(^^;)

何を目指しているのか?
行政改革、あるいは行財政改革は、そもそも何の為に必要なのか、って話なんですが。財政再建とか、プライマリーバランスの見直しとか、行政サービスの整理とか組織改変とかって話ではないはずなんですよね。これらも途中経過とか手段でしかなくって目指すところは、地域社会の建て直しってことではないかと。極端な話、住民生活やコミュニティが破綻してたとしたらば、公共団体がどんなに健全化しようともスリムになろうとも合理化できていようとも、そんなの関係ねぇ、そんなの関係ねぇ、な世界なわけですよ。

財政再建!財政再建!って血眼になってるうちに、根っこを見失ってしまうようなことだけはいかんと。

↑これは、今回の五所川原のことを言っているわけではないんですが、仕分けをババーンとだしてきたところが、「なによりも財政再建」みたいなんで、ちょっと心配ではあります…老婆心みたいなもんですが(^^;)

何を目指しての行革なのかってのは、鰺ヶ沢町行政改革推進委員会でも問題提起されているものの、まだ結論には至っていません。というか、結論まずありきのスタンスに陥ることは避けようよって展開になっています。いろんな視点があると思うんです。行政マンとしての視点、議会としての視点、住民としての視点。役場職員だって議員だって首長だって結局は町民なわけで、これらの立場が交錯した、うすぼんやりした濃度の色分けの中に複数の目標が埋まってて、落しどころを探していく感じになっていくのかなぁ…。

ところで、五所川原の「行政改革推進本部」っていうのは、役場内のプロジェクトチームなのかな、それとも鰺ヶ沢の行政改革推進委員会みたく、住民主体の組織なのかな…ちょっと調べてみたけれどそれはよくわかりませなんだ。まあ、前者ってことはないかぁ…その場合は自己(内部)評価してることにしかならないもんなぁ。

投稿者 吟 : 2007年09月04日 21:35


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