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30%と話しの整理 - 2007年12月09日

ajigasawa.jpg今日はちょいとひさびさに「らしくない話」をばしますが。

12月7日金曜日の各紙夕刊にさりげな~く載ったこの数字「30%」。これは、市町村地方自治体の連結実質赤字比率において、財政再生状態にあると判断される数値です。

北海道・夕張破綻を発端に加速し始めた地方自治体の財務体質総チェック祭りが、今、ひとつの曲がり角に到達しようとしています。

ってことで、ここではその辺の話の整理をば一回しておきましょうかね。



夕張の件でクローズアップされた自治体破綻ですが、あの時と今とでは状況はいろいろちがいます。夕張の頃は、地方自治体が「はい、我々は破綻しました」と手を上げて総務大臣が「うむ、確かに破綻ですね」と同意すると、破綻確定だったわけです。

ぶっちゃけ、自分で「破綻だよ~」って言わないので破綻してない地方自治体もあるわけです。そういう論法がまかり通ったわけです。

でも、その後さすがにそれじゃまずいだろ、客観的に破綻かどうか判断できないと、手の打ちようがないだろう、ってことになって、自治体財政健全化法ってぇのが出てきます。

ポイントは…

1)破綻状態を「財政再生」状態とし、その一歩手前として「早期健全化」状態を設けた。
 ->破綻一歩手前で把握しようってことすね。

2)今までは自己申告だった破綻状態(と、一歩手前状態)が、ルールに則って認定されるようになった。
 ->やせ我慢や隠し立てがもうできないってことすね。

3)早期健全化団体と財政再建団体のそれぞれの認定に4つの基準を設け、どれかひとつでもクリアできないとその団体と見なされる。
 -> 小手先のゴマカシ努力ができなくなったってことっすね。

ごまかしって、ちょっと言葉悪いか…陳謝(誰に?)

で、上記3)の4つの基準がそれぞれ

-実質赤字比率 (見た目の赤字)
-連結実質赤字比率 (ホントの赤字)
-実質公債費比率 (借金返済の負担分)
-将来負担比率 (ごめん、これだけよくわからない^^;)

…なんでか、行政用語ってこうもバイト数が多いのか…。

で、まあ、これらがどんくらいで、それぞれの基準になっちゃうのかっていう指標がとうとう出揃ったと。そのひとつが、前出の30%。これは、連結実質赤字比率のパーセンテージ。地方自治体の普通会計+公営企業で、赤字が何パーあるかってこと。

例えば、べらぼうな借金を抱えている第三セクターがあっても、それが市町村の借金とは見なされなかったのでなんとか取り繕ってたところが一気に転落するわけです。

で…。

このへんの指標が出揃ったのを受けて、多分、近々、各市町村の計算結果が県から発表されるんだと思いますので、自分らの市や町がどんくらいやばいのかっての要チェキラですね。

たぶん、鰺ヶ沢の場合、いきなり上位入賞はないんじゃないかと思うんですけど…安心してはならんのですよ。例えば他の市町村が

「え~まじやばいの? じゃ、がんばっちゃお~」

かもしれないとすると、鰺ヶ沢の場合は

「え~まだやばいの? もう無理っす…」

ってなっちゃう可能性がなきにしもあらず。
張り詰めちゃってる糸みたいに余力がないので、ぷちんっていっちゃうかもしんない展開なのですが。

え~鰺ヶ沢の場合、ここ1~2年が実はとても正念場っぽいんですが…。

っていうことを感じる師走の今日この頃。

投稿者 吟 : 2007年12月09日 21:48


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コメント

といつつ本日公務員のボーナス支給日。
人件費と赤字額と町民平均所得を比較するとどうすればいいのか?見えてくる。
でも何もしない。

投稿者 sannoji : 2007年12月10日 17:14

公務員と民間の給与格差についての話だとするなら、そもそも、民間の水準を上げないといかんのではないか、青森県。

という説もあり、おれもなんか、そりゃそうだって思える。

投稿者 吟 : 2007年12月10日 18:34

民間の水準を上げるには求人倍率を上げないといけない。(現状0.5)
仕事を増やさなければならない。
企業を誘致して金を回さないといけない。
でも役人は給与以外の歳出削減しかやらない。

投稿者 sannoji : 2007年12月11日 11:29

でもさ…オレおもうんだけどさ。
そこまで指摘していて言うだけで終っていたら、それは「~しかやらない」という意味で同じレベルだよ?

なんか、行動しろw

投稿者 吟 : 2007年12月12日 08:36

弁が達者なら政治家やってるわいw
今の議員や役人が、行動できる立場にいながら何もしないのがまず悪い。

投稿者 sannoji : 2007年12月12日 11:08

http://www.pref.aomori.lg.jp/j-gyosei/attach00003.pdf
鰺ヶ沢はわからんが県の人件費のファイルだ。隅までじっくり読んでもらいたい。
総額2000億円を越えており、平均733万円である。
2009年度は400億円の財政赤字の見込みで、来年度までは「基金の取り崩し」で誤魔化し出来るが再来年には底を尽き、めでたく財政再建団体に転落する。
たった400億の赤字で、だ。その主要因の平均給与733万円のせいで世間の笑いものになる。

投稿者 sannoji : 2007年12月12日 12:16

そこを問題視するのであれば、給与の水準と総額としての人件費は別個に考える必要あるかもね。

単純な対策は、人数を減らすか、人数をそのままで水準をさげるか。

実際問題としては、公務員を企業的手法でリストラはできないわけで、そうなると後者しかないわけだが、さあ、じゃあ、そこでなにをどうするかというところまで言及できてこそ、その問題提起は意味が出てくる。

でも、ごめん、実はオレはちがうところが気になったw
そういえば県が財政再建団体になると、どういう扱いになるのだろう。市町村のときとおんなじなのかな??

その場合、市町村もなにがしかの影響うけるよなぁ…。

とか、おもってちょっとしらべたら、青森県は過去に一回、財政再建団体になったことがあったんだねぇ

投稿者 吟 : 2007年12月12日 23:08

その通り。
民間なら不渡り2回目で後は無い、って状況だ。
なにをどうするか?
やる気さえあれば緊急避難で給与法無視しか方法はあるまい?
やる気がないから破綻に向かってるんだよ。
数年では民間の活力が上がって税収UPするわけが無く、民間頼みでは手遅れである。
破綻させれば掌返して給与半減呑むのにな・・・
青森県は公務員給与優遇さえなければ食糧自給率や水エネルギー資源から見てもかなり健全なんだぞ。クソがーっ!

投稿者 sannoji : 2007年12月13日 00:36

なんか、あれだよね。
オレは市町村レベルの話題が刺さるんだけど、sannojiは県レベルのことで刺さってるよねw;

この関心の向き先の違いってのもなんか興味深いな。

投稿者 吟 : 2007年12月13日 08:38

いつまでも
 あると思うな
  鰺ヶ沢
って感覚から・・・

投稿者 sannoji : 2007年12月13日 18:38

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