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浜町の宵宮2008 - 2008年06月13日

津軽神楽・千歳(せんざい)

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今日は、鰺ヶ沢の浜町にある胸肩(むなかた)神社の例祭前夜祭すなわち宵宮。
そこで奉納された神楽のひとつがこれ。



過去、ご町内の宵宮ネタは結構書いてるので、今日は津軽神楽のほうに話をフォーカスしてみましょうかしら…。

津軽神楽の歴史は、津軽藩四代目藩主・信政が没した事に端を発するだそうで。大体成立年代が1714年頃。(信政没は1710年)
信政公は神道の宗源を極めた人物とされ、故人に奉納するために津軽藩の肝いりで創案されたのだそうな。古代神楽に江戸歌舞伎や能舞、手踊りなんかを組み合わせたのが特徴で、大和神楽、秩父神楽とならんで日本三大神楽というらしいですよ?

当初は限られた一族にだけ継承が許されてたとか、現在は神職によって伝承されてるとか、そういう経緯から地域文化でありつつも純然たる宗教行事なので、例祭でしか目にすることができないようですな。つまり、意外にレアです。

儀式進行中のお宮の中はこういう雰囲気。
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とはいえ、時間と場所さえ都合がつけば、神事自体はオープンにやっているので、誰でも見れますし、この最中でもガラガラと鳴らしてパンパンとお参りが続くのですが。

で…。
津軽神楽は現在、十一の舞が残ってますが、鰺ヶ沢でよく舞われるのはそのうち4つくらい。んで、今日見ることができたのは、「神入舞(かみいりまい)」と先の「千歳(せんざい)」

神入舞(かみいりまい)は面とかは無しで、且つ、二人一組で舞われます。
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そもそもは舞台を祓い清めるための舞で、奉納された米を巻きながら、、鈴と扇でくるくると舞います。
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正直言って、オレは今まで面をつけて踊る系の方がドラマチックで好きだったんだけど、今年の神入舞(かみいりまい)を見て、コンビネーションの美学に目覚めましたw; 舞として考えれば、鰺ヶ沢でよくおこなわれる演目の中では最も秩序的な優美さがあるかもしんないなぁ、と。

そんでもって、次が千歳(せんざい)。通称・翁舞。
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とにかく、なんつーか、見てるとめでたい気持ちになってきますな。おじいちゃんなので、出だしと終わりはゆったりと、こう、腰が曲がっちゃって、あらあら、まーまー的なんだけど、中盤とかでは結構大きな動きになったりして、ほんとじんわりとメリハリがあります。
ちなみに、この翁は誰かってゆーと、太玉命(ふとだまのみこと)なのだそうな。天照大神が天岩戸に隠れたときに、占いやったり、御幣もったり、そっと開いた戸口に鏡を差し出しり、天照大神が出た後の岩戸を封印したりと、このエピソードで活躍した人物のひとり。天岩戸の前で行われた大宴会というか大騒ぎというかその名目が「千歳を振り祝ひ奉りし」ものだったことが、どうもこの舞の語源となっている…のかな?ここはオレの推測だけどもw;

過去のパターンからいくと、前夜祭(いわゆる宵宮または夜宮)でニ演目、例祭(いわゆる神楽)でニ演目が行われるので、多分、明日の神楽では「宝剣(ほうけん)」と「磯浪(または磯良:いそら)」が見れるのではないか、と予想。オレはちょっといけないんだけど。

鰺ヶ沢では津軽神楽は各神社の例祭それぞれで見れますので、結構回数は多いですが、先に触れたようにそこでしか見れません。けっこうじっくりみると良いものなので、是非ど~ぞ。

あ~え~ 鰺ヶ沢の各神社の例祭スケジュールは過去記事参照してくだせぃ。日付は毎年同じなんで。
鰺ヶ沢の宵宮(夜宮)・神楽情報

余談:
全国ニュースにもなったけど、青森県で竜巻発生したじゃないすか。
鰺ヶ沢でも竜巻まではいかないけども、強風・大雨・果ては雹まで降ったりして、宵宮の屋台のたぶん半数程度が営業断念して早々に撤収してしまいましたとさ。まあ、目撃情報によると屋台が飛んだとか倒れたとかしたらしいので、やむ終えないですが、そのへんはちょっと寂しい展開でしたな、今年の浜町。
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※津軽神楽の歴史や演目内容の説明については、(「昭和五十三年度文化財保存事業公開保存記録作成事業報告書「津軽神楽「より抜粋)という文献を参考にしました。

投稿者 吟 : 2008年06月13日 23:44


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